■ 実生初心者(種子を蒔く) (β版)
戻る




 実生初心者(種子を蒔く)
「実生」は、「みしょう」と読みます。 種を蒔いて苗を入手する方法です。
我が家では、カエデを中心に実生に挑戦しています。 草木や樹木によって異なる部分もあります。

ゴーヤなどは、種子の殻が分厚くニッパーなどで切り込みを入れて蒔きます。
朝顔などでは、紙やすりなどで種子の殻を少し削り蒔きます。
ケヤキでは、種子の尖がったほうを下に植えるそうですが、盆栽では「軸切り挿し芽」を行うことが多く、あまり気にすることもないように思います。
カエデは、上記3点のような面倒なことは特に必要としないようですが、より良い結果を期待したいものです。
また、蒔いたからといって必ず発芽する訳でもありません。

まず、完熟した新鮮で健康な種子を入手することが大切です。



旅行の際に種を入手することも

 種子の選別
ひとまず、種子を入手することが必要ですが、出来るだけ大量に入手しています。
発芽率が分かりません。 数が増えると調査もサボってしまいます。
入手先は1箇所ではなく、複数個所から入手する方が、発芽率0%のリスクを回避できるかもしれません。
種子を入手したら、確認されることをお勧めするポイントがあります。
種子には、必ず発芽しないものもあります。
発芽する種子でも100%発芽する訳ではないようです。 せめて必ず発芽しないものは排除しておきましょう。






 水沈選別
良い種子と悪い種子を見分ける1つ目の方法が「水沈選別」です。

バケツに水を張り種子を漬けて置きます。
諸説ありますが、1時間〜一晩程度経過したら、沈んでいる種子と沈んでいない種子とに分かれます。
中には、水に漂っているものも現れます。

この方法の良いところは、良い種子の損失がないところです。
しかし、長時間漬けるほど、浮いていた種子が沈み始めます。
写真上はカジカエデの種子ですが、水に沈んでいます。
しかし、種子を切断すると中身はカラです。 当然発芽しません。
発芽しない種子でも、1週間程度漬けて置けば皆沈みます。
以前に丸2日間沈まなかったトウカエデの種子を蒔いてみました。 発芽率はかなり悪いですが0%ではありませんでした。
つまりは、中身が入っていても沈みにくいものもあるようです。
命を授かっているものですから、沈まなくても念のために捨てずに、ひとまず蒔いてあげましょう。







 種子切断選別
良い種子と悪い種子を見分ける2つ目の方法が「種子切断目視」です。

@まず、種子をナイフで切断します。 
A切断面を見て中身が入っているかどうかを目視検査します。

良い種子の中には、胚乳、子葉、胚軸が含まれます。 中身がない場合には含まれません。 カラッポです。
カラッポの種子には、空気が入っているため、水沈選別すると浮いてしまうのです。 しかし長時間水に漬け、中に水が充満すると沈んでしまうようです。
樹木を1本丸ごと調べたわけではありませんが、中身のない種子が付いている樹木は他の種子も中身が無いようです。

方法の良いところは、中身のない種子の判別が簡単です。 しかし、切断した種子はもう発芽しません。 念のため複数の種子を確認するので、入手した種子の数量が少ない場合には向きません。

写真上の種子は、中身が入っていて発芽する確率が高いと言える。
写真下の種子は、中身が入っていないので発芽しません。




 採り蒔き
種まきには、一般的な方法の1つ目は、「採り蒔き」です。
簡単に言うと、種子が散布される時期に入手し、すぐに蒔きます。 そして、屋外で管理します。
効果の程は不明ですが、我が家では雪が降ると上に積もらせます。 滋賀県では年に数日積雪があります。
冬眠打破のお手伝いのつもりですが、効果の程は分かりません。

カエデやケヤキなどの雑木と呼ばれる木は、草花のように種を蒔いてもすぐには発芽しません。
採り蒔きの場合は木にもよりますが、秋に種を蒔くと春に発芽するものが多く、約半年間の時間と管理が必要です。
冷蔵貯蔵+春に蒔く場合は、2月頃に種を蒔くと4月に発芽するため、管理する期間が短く、菌に侵される危険性も減ります。
春に蒔くより、採り蒔きの方が早い時期に発芽します。




 冷蔵貯蔵+春蒔き
種まきには、一般的な方法の2つ目は、「冷蔵貯蔵+春蒔き」です。
簡単に言うと、種子が散布される時期に入手し、冷蔵庫で冷蔵保存します。 そして、春に種を蒔きます。
我が家では、冷蔵室にて保管します。 冷蔵庫に入れるのですから、家族の理解は不可欠でしょう。 当然ビニール袋でしっかり梱包しています。
冬眠打破を冷蔵庫で行います。 我が家では、10月頃から1月まで冷蔵庫で過ごします。
この方法の良いところは、水遣りをサボれるところです。 種まきから発芽までの実期間が短いことにより、菌や微生物に害される確率も低くなるように思います。

また、必ずしも次の春に発芽するとは限りません。 2年越し、3年越しの発芽もありますので、諦めず保管します。



写真は、100均プランタ+ヤブランの種子です。
名札が無いと後々困るかも

 用土の準備
用土は何でも良いのですが、出来れば新しい種まき用の土を入手します。
用土に含まれる菌や微生物に害される恐れがあるからです。
もちろん、今ある用土でも可能です。 山の木々はそれでも萌芽します。
しかし、自然界では淘汰されるものが多いようです。
苗になる確率を上げるためにも、新しい種まき用の土を用意しましょう。

土を入れる入れ物ですが、今ある植木鉢でも何でも良いのですが、多めに種を蒔く場合は、育苗箱などが便利かもしれません。

用土を入れ、水を散布します。 用土によっては意外と水を吸ってくれませんので腰水にしておき、ジョウロで少しずつ水をかけ、1時間程度放置しておきます。



名札は多めに付けるくらいでも良いくらいの酷い管理

 種子を蒔く
種子を蒔く場合は、時期と準備に注意が必要です。
特に樹木の場合は、発芽までに時間がかかる場合もあります。
カエデでは、1年半、かかるものもあります(秋に植えて、翌々年の春に発芽)。 それ以上も場合もあります。
多くの樹木は、草木よりも時間がかかるものが多いようです。
多種の種子を蒔く場合は、必ず名札を付けて置きます。

木々は種子の状態で冬を越して、春に発芽します。 異常気象などを考慮してか、1年、2年遅れて発芽するものもあります。
一定期間の寒さを覚えないと発芽しないタイマーのようなもののようです。
それら性質を利用した 「冬眠打破」 と仕組みがあります。
しかし、寒い地域で自生するカエデも有れば、暖かい地域に自生するカエデもあります。
同じ条件で良いのかどうかは判りませんが、自生地とは違うところに来たということも教えてあげたいところです。

■作業手順
1)種を一日水に付ける。
2)種を植えた後に覆土する場合、草木の種類により量(深さ)が異なりますので、注意します。
3)やさしく水を掛ける。




 実生の問題点
実生にも、問題点があります。

1つは、発芽率が低いときでしょう。 当然苗が入手できません。
おまけに、次のチャンスは来年です。 鉄砲の弾は多めに打ちましょう

1つは、発芽率が高いときでしょう。 当然苗が入手出来過ぎてしまいます。
苗を鉢上げするときに驚きます。 同じ様に蒔いたのに、間引きという命の選別をするのは心苦しいです。
(以前にTVの「アメトーーク」で、命のオーディションと例えられていました。)
おまけに、その後に枯らせてしまうとWショックです。 鉄砲の弾は程ほどに打ちましょう


戻る